実は、10代の頃からマーメイドドレスを着るのが憧れでした。ぼんやりとドレスについてリサーチしていく過程で、Making brightとマキさんのブログを知りました。「素敵だけどフルオーダーで創るのは敷居が高そうだな…」と気になりながらも、参考程度に自分の心の中で留めていました。
その後結婚が決まり、トントン拍子に結婚式をすることになってすぐにマーメイドドレスを探し始めました。あれは、式の半年前くらいだったと思います。

はい。マーメイドドレス以外は考えられませんでした。しかし、色々なドレスショップを雑誌やネットで見ると「日本人にはマーメイドは難しいのか？」と思わざるを得ないほど、プリンセスラインやAラインのドレスが主流だと感じました。そこで、マキさんの存在が気になり出し、思い切って直接連絡をしたらタイミングよくお会いする機会に恵まれました。

はい。私は名古屋に住んでいましたし、まさか会えるとは思っていませんでした。もちろん主人に相談して一緒に会いに行きました。

お会いした直後に妊娠が発覚し「これはドレスを創った方がいいのでは！？」と直感的に思ったのと、１度式場で試着する機会があったものの悪阻の影響なのかレンタルドレスやブライダルインナーの着心地が悪いと感じました。さらに、自分に合うサイズや気に入ったデザインが全く見つからなかったのでマキさんにゼロからドレスを創って頂きたいと思ったからです。

すごく嬉しかったのは、マキさんが私のためにデザイン画を描いてくださったことです。ぼんやりとした希望を着実に引き出してくださり、想いをカタチにしてくれました。仮縫いの状態からドレスの完成度が高く「マキさんに頼んで間違いなかった。」というのがよく分かりました。
アトリエに毎回足を運ぶのが楽しみで仕方ありませんでした。見るたびに完成に近づいていく自分だけのためのドレスを見る時間、試着する時間そのものが素晴らしかったです。

オーダーは値段がかなり高いと思っていましたが、レンタルするのとそこまで変らないことを知ってびっくりしました。
自分に似合う、しかもサイズまでぴったりのドレスを作れるなんて、すごい！私も作りたいと思いました。

そして、マキさんにお願いしたんです。
みんなオーダーにすればよいのに！と思いました。

思い返すと注文をお願いした瞬間から心がわくわくする魔法は始まっていたようです。
胸元からスリーブ、背中にかけてイリュージョンレースを取り入れてもらい、バックコンシャスで360度美しいデザインがお気に入りです。披露宴会場の階段を意識して”できるだけ長く”とお願いしたトレーンはフランスの繊細なレースをふんだんに使って頂きました。長さはあっても重さを感じない部分も気に入っています。ストレッチ素材の生地で、体に吸い付くようにフィットし羽のように軽く、時間が経つにつれて身体に馴染んでいきました。ブライダルインナーを着けていない分、まるで肌とドレスが一体化したような着心地の良さでした。

初めてお会いした際は、カフェでお茶をしながら知識が豊富な友人とドレスについて語り合うような印象でした。フルオーダードレスを押し付けることは全くなく、花嫁の不安に耳を傾けてくれる姿勢と、質問にすぐお返事を頂き、「質の良いドレスを創りたいと心から想っている方なのだな」と伝わってきてとても信頼できました。マキさんに任せれば間違いないと、デザインのアップデートはほとんどお任せ状態にしていました。
着心地の良さを追求した美しいドレスを生み出すエネルギーが素晴らしく、一人ひとりの花嫁に、世界で一着のドレスを創るクリエイティブデザイナーでありドリームメーカーだと思います。

”たった一日のためにドレスをつくるなんて…”という意識を持っている方がいらっしゃったらお伝えしたいです。
当日、ウェディングドレスを着ている時間の長さなんて全く関係ありません。
既製品のレンタルドレスでは感じることのできない着心地や、世界で一着のドレスを身に纏い、大切な人達と共有できる夢のような時間は一生記憶に残ると思います。フルオーダードレスを着た私は自然とそう感じました。